2017年11月 / 10月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫12月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.15 (Fri)

最強の飛び道具を「再発掘」したNHK〜はに丸最強説

「はに丸ジャーナル」で25年ぶりにNHKに帰って来た「はに丸王子」。
一言で言うと圧巻の再デビューであった。

「はに丸ジャーナル」の元ネタ「おーい!はに丸」は1983年から89年までNHK教育で放送された番組で、ハニワのはに丸王子とひんべえが、現世で言葉を学んで行く内容。
知らない言葉を聞くと「はにゃ?『遊ぶ』ってなあに?」「はにゃ?『におい』ってなあに?」と直球で質問するはに丸に、三波豊和扮する神田君など周囲の人々が巻き込まれて行く展開が常であった。元々「おーい!はに丸」は3歳児がターゲットの番組であったが、ハニワモチーフのキャラクターと「はにゃ?」というフレーズのキャッチーさで、多くの世代に認知されていた。

時は流れて2014年。突如、はに丸王子が、大人向けの社会番組「はに丸ジャーナル」のジャーナリストとして復活した。
1ヶ月半ほど前に「はに丸ジャーナル」のタイトルを聞いた際は、週刊こどもニュースのような、子供向けにわかりやすく加工したニュース番組ではないかと思っていたのだが、オンエアされた番組は、無邪気さを武器に無表情で世相を斬る「はに丸無双」としか言いようの無い内容であった。

まずは、現代人のスマホ依存についてのレポート。
25年ぶりにこの世に現れたはに丸にとって、当然スマートフォンは謎の物体。
「現代のおともだちは四角い何かを持ってる……味のりかな?」の一言で、はに丸王子の天然っぷり未だ健在をがっちりアピール。

その後は「おともだちがキカイに操られている!」のテーマのもと、スマホ依存の現代人に「お金をいくらもらえたら、スマホ1週間取り上げられてもいい?」など、ゲスで直球な質問を投げかけるはに丸王子。スマホは便利だけど、便利なものに依存していくことの危うさを徐々にあぶりだしていく。

勢いに乗ったはに丸は、現代の便利さを生み出す源、googleへ会社訪問。
「なんでも便利になったら人間はなまけものになっちゃうんじゃないの?」「もう充分便利だと思うんだよね。どうしてそんなにがんばるの?」と畳み掛けるはに丸王子に、インタビューを受けた開発本部長はしどろもどろ。「たじたじ」という言葉がここまで似合うシチュエーションはなかなか思い浮かばぬほどの状況に戦慄が走る。

その後も鳥越俊太郎を「しゅんちゃんは?」と呼んでみたり、「聞く力」がベストセラーとなった阿川佐和子に「もうかった?もうかった?」と質問するなどやりたい放題。
最初から最後まで、はに丸ワールドで番組は終了した。

私は思った。この番組において、はに丸が最強のジャーナリストであることが如実に証明された、と。
はに丸が最強な理由はいくつか挙げられる。

まずは「はに丸が子供のキャラクターであること」。
はに丸は設定上は5〜6歳の子供である。従って、どんなに大人びた質問をされようが、相手は子供に話すような対応が求められる。
現に今回の「はに丸ジャーナル」出演者はみな「はに丸くん、それはね。こういうことなんだよー」と明らかに子供を諭すような口調になっていた。
よく年に一回くらい「こども記者の質問に、首相タジタジ」というような新聞記事が出るが、それと同じで「子供は何を聞いても許される」「子供がどんな失礼な質問をしても、それにキレる大人は、大人げなく見える」という構図が出来上がっている。したがって、インタビューを受けた者は全員、はに丸からどんな質問をうけても、どれほど失礼な態度をされても、5歳の子供に接するように真摯にわかりやすく答えなくてはならないのだ。(ちなみに、はに丸の声の田中真弓さんは来年還暦を迎える)

また「はに丸は何も知らない」ということも強みである。
現代日本人は、なまじ色々なことを知っているだけに、オブラートに包んだり、空気を読んだりと、気を使う。
それに対して、ものを知らないことは強い。空気を読めないとか空気を読まないとかいう問題でなく、全ての質問がど真ん中直球でいいのだ。はにゃ?空気ってなあに?である。
昔、「ここがヘンだよ日本人」という日本人同士では言いづらい日本のおかしなところを、外国人の口を使って言わせていた番組があったが、それと同じで、直接は言いづらい質問を、何も知らない埴輪の口から言わせられるのだ。

以前から言われるように、現代日本においては、メディアはタブーに触れることに臆病になっている。
また、政治家も芸能事務所も、メディアとは持ちつ持たれつの関係となっているため、お互いが嫌なことはしない、聞かない、という状況がそこかしこで生まれている。
そんな中、何者も恐れず「聞きづらいことを敢えて聞く」スタンスで、選挙特番のたびに存在感を示していた池上彰。しかし、彼も、近年、徐々に研究され、対策をうたれ始めている。
公明党は明らかにインタビュー前に池上対策シミュレーションをしているようだし、池上インタビュー拒否を明確にする議員も増えた。

そこで、はに丸である。
百戦錬磨の政治家でも「はにゃ?どうして法律をそうやって解釈するの?」「どうしてこの間言ってたことと違うの?」「何で政治家になったの?」「政治家って儲かる?」と直球でハニワに聞かれることには慣れていない。同じ質問を番記者に聞かれれば、むっとして無視を決め込めばいいが、ハニワにはそうはいかない。
官僚的回答をしても、問題をすりかえても、はに丸はしつこく畳み掛ける。
たじたじで黙り込む政治家たち。スタジオにカメラが戻ればはに丸王子は言うだろう。

「ひんべえ、何で政治家は、困ると黙るの?」

次の国政選挙、NHKが(ハニワだけに)再発掘した最強のジャーナリストが、選挙特番に登板してくることを期待して止まない。

00:12  |  テレビ・芸能コラム  |  EDIT  |  Top↑
 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。